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解析事例・インタビュー

平田機工株式会社 様
生産設備の気流解析にSTREAMを採用
現象の理解やプレゼンなど幅広く活用

[前編] 半導体製造における装置には、特殊な空調管理やクリーンな環境が求められることから、空気の流れを理解・コントロールすることが重要だ。生産設備を一貫して手掛ける平田機工では、搬送機構を中心とするさまざまな生産装置に流体解析ツール「STREAM®」を適用し、流れの理解やプレゼンなど様々な場面に活用している。

 

 熊本県に本部を置く平田機工は、自動車関連生産設備や半導体関連生産設備、家電関連その他の生産設備を3本柱とする、大手生産設備メーカーである。東京に本社を置き、国内の7拠点で生産・営業を展開している。さらにアメリカ、メキシコ、ドイツ、およびアジアを中心に海外9カ国にも関係会社を展開している。平田機工の有するロボット技術、搬送技術、制御技術、高クリーン技術、精密技術といったコア技術を駆使し、現場での高い即応力を持つエンジニアたちによる生産設備の立ち上げは高い評価を得ているそうだ。

写真 開発本部 開発部 本山貴裕 氏(左)
開発本部 開発部 松村道孝 氏(右)

 その高い評価を支えるのが、開発・提案から設計、部品製造、組立・検証、および生産立ち上げなど全てのプロセスを社内で一貫して手掛ける体制である。特に強みとなるのが、部品製造の内製化だ。これによって各工程間の意思疎通がスムーズに行われ、高品質な製品を必要な時に安定して届けることを可能にしているという。そのために、大型五面加工機やレーザー加工機、アルミダイキャストマシンといった大型機械をはじめとする最新鋭の工作機械を保有している。これにより低コストや短納期を実現するとともに、高い信頼性や耐久性のある生産設備の提供を可能にしている。

図1 フレキシブル組立システム「Hayate(登録商標)」
※クリックして拡大

 同社の開発本部では特に新規分野の開拓や専門的な研究開発を行っている。新たな分野として研究しているもののひとつが、フレキシブル組立システム「Hayate(登録商標)」だ(図1)。同社の開発本部 開発部に所属している本山貴裕氏、松村道孝氏(写真・上)は、解析専任者として研究レベルの解析や、難易度の高い解析などを行っている。本山氏は気流を中心とした解析を、松村氏は機構と構造を中心とした解析を担当しており、線形解析など簡単なものは各部署で行っている。材料非線形や接触非線形、流体といった専門性の高いものになると、解析チームの担当になるという。

“見えない流れを可視化したい”高まる社内の要望からSTREAM®を導入

 同社では2007年から流体解析ツールとしてSTREAM®を導入している。導入のきっかけは、“見えない流れを可視化したい”という社内からの要望によるものだった。以前から平田機工では設計上、気流の可視化が必要な製品に対して実験を行ってきたものの、十分に知りたいことが分かるとは言い難かった。可視化する方法はいろいろあるものの、手間が掛かりなかなかうまくいかなかったという。そこで、解析によってパソコン上で可視化することにより、現象の理解や製品の品質向上、コスト削減などに役立つと判断した。本山氏が担当となり、流体解析ツールの導入を本格的に進めていったという。

 まず大型の基板搬送ロボットや、移動する物体を考慮した解析ができるソフトウェアを探すことにした。同社で製造する製品は生産設備のため、曲線が少なくまた大空間のものが多い。そこで計算の速い構造格子で、移動する物体を扱える製品を探した。その結果、自社の製品の特性にマッチし、かつ価格も手ごろだった、ソフトウェアクレイドルのSTREAM®を導入することにしたという。

図2 半導体の製造の前工程で使用されるEFEM(写真左)
EFEMの解析例(ベクトルと流速分布)(右)
※クリックして拡大

半導体工程の装置を気流解析

 解析を行った例の1つが、半導体製造の過程で使用されるEFEM(EquipmentFront End Module:イーフェム)という装置である(図2)。

 EFEMは、エッチングなどウェーハの処理を行うプロセス装置の前に接続され、数十枚のウェーハの収納容器であるFOUP(Front-Opening Unied Pod:フープ)とプロセス装置間で、ウェーハの受け渡しを行う装置である。「半導体製造においてはクリーン度の高い空間で作業を行うことが必要になります。しかし空間が広くなるほどクリーン度を保つコストは高くなってしまいます。そのため、ウェーハの周辺のみにクリーンな環境をつくる『ミニエンバイロメント』と呼ばれるコンセプトを採用しています」(松村氏)。このコンセプトでウェーハの受け渡しをする重要な役割を果たすのがEFEMである。前工程では半導体素子の作り込みが行われるが、大きく分けて7つほど、細かく数えると100を超える工程にもなるという。そのパターニングやエッチング、イオン注入などさまざまな工程の前で使用され、高速かつクリーンにウェーハの受け渡しを行うという。

写真 松村氏

 例えばエッチング装置であれば、その前にEFEM、さらに前に、ロードポートと呼ばれるインタフェース装置が接続される。ロードポート上にFOUPが置かれるとロードポートがFOUPを開閉して、EFEM内の搬送機構がウェーハをエッチング装置に運ぶというわけだ。

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