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代表長さの選び方 2.次元と単位

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代表長さの選び方

2.次元と単位

 まず、無次元数とはなんでしょうか? 次元 の無い数のことです。では次元とは?長さとか質量とか 速度 というような、それが何を表すかを示すものです。次に単位とは、ある次元を持つ量を具体的に数値に表すために必要な基準です。例えば長さ3といってもどのくらいの長さかわかりませんが、3 mといえば具体的な長さがわかります。

 同じ次元を持つ単位はお互いに換算することが可能です。例えば 1 m = 1,000 mmです。また足し算と引き算は、同じ次元、単位をもつ量同士でしかできません。例えば 5 秒 + 2 秒 = 7 秒という計算はできますが、1 m + 2 kg=???こんな計算はできません。

 一方で掛け算や割り算はできます。例えば物体を 3 N の力で 4 m 押すと、3 N × 4 m = 12 J ということになり、力と長さの次元から、エネルギーの次元に変化します。あるいは、100 m を 20 秒で走る場合、100 m ÷ 20 秒 = 5 m/秒ということで、この場合も長さと時間の次元から、速度の次元に変化します。このように、掛け算や割り算を行うと、次元が変化します。

 では無次元数とはなんでしょう。これは平たく言えば、同じ次元のものを割り算して、次元を無くしたものです。例えば4 kg ÷ 2 kg = 2 です。これは「比」とも呼ばれます。ようするに無次元数とは比のことです。そんなに難しいものではなく、むしろ意外に身近な存在です。

本日のまとめ:無次元数とは、同じ次元の数同士で割り算した、比のことである。





著者プロフィール
吉井 佑太郎 | 1987年2月 奈良県生まれ
名古屋大学大学院 情報科学研究科 複雑系科学専攻 修士課程修了

学生時代は有限要素法や渦法による混相流の数値計算手法の研究に従事。入社後は、ソフトウェアクレイドル技術部コンサルティングエンジニアとして、技術サポートやセミナー講師、ソフトウェア機能の仕様検討などを担当。

 

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