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輻射(放射)

熱の伝わりは,流れによって熱が伝わる“対流伝熱”、近傍での温度差によって熱が伝わる“熱伝導”、
電磁波によって熱が伝わる“輻射(放射)”があります。

輻射は,高温の物体表面から低温の物体表面に熱エネルギーが伝わる現象です。

scFLOWでは,対流伝熱 や熱伝導に加えて,輻射による熱の移動を考慮した解析を行うことができます。

筐体内部の基板と部品の表面温度

図1 筐体内部の基板と部品の表面温度(左:輻射なし,右:輻射あり)

scFLOWの輻射解析では,解析モデルや目的にあわせてVF法とFLUX法の2つから選択することが可能です。
VF法では,部品表面で形態係数(面同士の位置や向きによって輻射エネルギーの到達しやすさを表す係数)を算出し,部品表面間における輻射エネルギーの授受を精度よく扱うことが可能です。一方,FLUX法はVF法より計算コストを要するものの,輻射エネルギーが空間を通過する際の散乱や吸収を考慮することが可能な点や,物体が移動する解析でも輻射の影響を考慮できるといった点が特徴として挙げられます。

物体表面における輻射の照射熱量

図2 物体表面における輻射の照射熱量(Surface Irradiation)[W/m2]

次の図2は,レンズを透過する輻射熱についてVF法による輻射解析を行い,物体表面における輻射の照射熱量(Surface Irradiation)[W/m2]を示したものです。熱源(直方体)の一面から生じた輻射エネルギーがレンズ(屈折率1.6)を透過して,スクリーン中央に集中している様子がわかります。また,放射状に生じた輻射エネルギーが側壁や床面にも届いていることも見てとれます。

図3 回転するヒーターからの輻射熱で物体が加熱されている様子

物体表面における輻射の照射熱量

続いてのアニメーションは,回転するヒーターからの輻射熱で物体が加熱されている様子を示しています。この解析ではヒーターの回転移動を要素移動で実現しているため,要素移動と併用可能なFLUX法による輻射解析を行いました。

図3のコンターは物体の表面温度,ベクトルは輻射熱流束を表します。ヒーターから発せられた輻射エネルギーが物体表面に到達し,その領域から徐々に表面温度が上昇していることがわかります。

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